パン様と私

ちょっとしたお遣い物に、以前紹介した『パレ・ド・オール』のハチミツチョコレート『マール』を買おうと新丸ビルに行ってきました。
ここっていつ行っても敷居が高いです。
先日行った同じ東京駅の『パシフィックセンチュリー〜』はここと比べたらまだ庶民的。
そしてなぜか隣の丸ビルより更におすまし度が高め。
いつもはチョコだけ買ってソッコーで帰ってきてるけど、今日はゆっくりと全体を見て回ってきました。
そしたら大好きなアクセサリーショップ『e.m』がテナントとして入ってて、品揃えも充実してて嬉しかったり。
でも『BEAMS』にあったピアスが一番気に入ったんで、いつか絶対欲しい!


そして地下1階ですごいパンやさんみっけ。
『POINT ET LIGNE』って読みかたわかんね、とか思いながら(ポワン エ リーニュだそうです)フラフラと入ったまではいいんだけど。
なんか尋常じゃない雰囲気。
まず店内の照明がアホ明るくない。
食品店って普通は明るく清潔なイメージがほとんどじゃないですか。
でもここはシックなんです大人なんです高級感漂ってるんです。
間口の広い店内に入ると、2メートル×2メートルくらいのL字型のカウンターに整然と並んでいらっしゃるパン様たち。
もうこれ敬語ですよ様づけですよ。
そのくらい高貴なんですってば。
カウンターの向こう側には清潔なパリッとした制服のおねーさんが二人ほどアルカイックスマイルで姿勢良く立ってます。
パン様はたぶん20種類以上あって、一種類ずつ説明を読みながら見ていくのは大変だけど、なにしろあんまり買ってる人いないからゆっくり見られます。
まあそのぶん緊張も増すけどね。
当然だけどお値段もおすましプライス。
丸いハードパンが一個2,500円とか。
食パンぽいの一本1,500円とか。
ゼロ一個多くね?
モチロン骨の髄まで庶民派の私は、そういう4ケタには目もくれず、3ケタ狙いです。
でもすごく変わったパンがあるんで、どうしてもそっちに食指が動いちゃって。
それでも全部で1,000円以内。
素晴らしいでしょこの天才的な反セレブリティスピリッツ。
でもここで問題発生。
普通のパンやさんにあるみたいなトングとトレーがないから自分で取れないんですけどー。
そういやさっきおねーさんが「お決まりでしたらナントカカントカ」って言ってたっけー。
ちょいビビりつつ「すみません」と合図。
そうすると、おねーさんがオーダーを聞いてわざわざ取ってくれるんです。
素晴らしいパン様だちだしね!丁寧にね!素人にゃ扱わせないよ!
そして更に難問。
お支払いがその場ではなさげ。
少し先の通路のほうに『お支払いはコチラ』って書いてあるから。
なんもわかんないから庶民はおねーさんの指示を待ちます。
そしたらおねーさんが電卓みたいなのに合計らしきものを打ち込んで「お支払いはあちらになります」とにこやかにレシートみたいなのを渡してくれました。
パン様はまだです、お金払ってないから当然だけど。
で、私はそっちに進みます。
先客が一人。
さっきのおねーさんがパンを丁寧に袋に入れているのを横目で見ていると私の番が。
レシートみたいのを恐る恐る出すけど華麗にスルーされそうなんで、そーっと引っ込めます。
レジのおねーさんに「920円でございます」って言われてお支払い。
別にちゃんとレシートも出ました。
その時点でさっき選んだパン様が手提げのビニール袋に入って手渡されます。
また別の美人でスタイルいいおねーさんが出口で「またのご来店をお待ちしております」と見送ってくれました。
ふぅううううううううう。

パンを買うのに結構ストレスあったって話です。
お味はそれはそれは美味でございました。
絶対また近いうち行ってきー。
今度は常連の顔して行っちゃうよー。